とても親切に長い時間相談にのってもらいました。
ありがとうございました。
【司法書士が解説!】認知症の相続人へ成年後見制度を利用しようとしたケース|解決事例
ご相談者さまのご状況
亡くなったお父様の相続手続きを進める予定でしたが、相続人のお母様が認知症であることが判明し、相続を先延ばしにしたケースです。
ご相談者さまのお父様が亡くなり、相続人はお母様とご相談者様を含む兄弟3名でした。
お父様の資産は不動産のみだったため、相続人間で遺産分割協議を行い、相続登記を行う予定でした。
しかし、お母様が認知症であることが分かり、遺産分割協議が進められなくなってしまいました。
ぐんま相続センターのサポート
相続手続きにおいて、相続人に認知症の方がいる場合、その認知症の程度にもよりますが、十分な判断能力を持たず意思表示ができないため、遺産分割協議を行えず相続手続きを進めることができません。
このような場合、その相続人に対して成年後見制度を利用し、遺産分割協議を行う必要があります。
成年後見制度は、認知症などで財産管理が難しい方のために裁判所が成年後見人を選任し、財産管理や契約を代行する制度です。
後見人の選任には家庭裁判所への申し立てが必要で、後見人として親族以外の専門家が選ばれることもあるため、手間と費用がかかることがあります。
また、一度後見人を立てると、「死亡」または「判断能力が回復した」と判断されるまで後見人を継続する必要があり、費用がかさむことがあります。
さらに、成年後見人を立てて手続きを進めても、認知症の相続人が早期に亡くなり、再び相続手続きを行うケースも少なくありません。
そのため、認知症の相続人の状況により、相続手続きを一時保留し、認知症の相続人が亡くなってから手続きを進めることもあります。
今回のケースでは、お母様が認知症で高齢かつ体調が良くなかったため、ご相談者様は一旦相続手続きを保留することにしました。
相続税の申告は相続発生から10カ月以内、相続登記は3年以内に行う必要がありますが、幸い相続税が発生しないケースだったため、2年後に成年後見人を立てるか検討することにしました。
その後、2年を待たずしてお母様が亡くなったとの連絡があり、保留していたお父様の相続手続きとお母様の相続手続きを一緒に進めました。
相続手続きのポイント
本記事で述べたように、認知症などで十分な判断能力がない相続人がいる場合、遺産分割協議を行うことができません。認知症の相続人がいる際の対処法としては、以下の二つがあります。
1.成年後見制度を利用する
2.認知症の相続人が亡くなるまで一旦相続を保留する
相続手続きには期限があるため、基本的には成年後見制度を利用することをお勧めしますが、認知症の相続人の状況によっては、一度相続手続きを見送ることで費用や手間を抑えられるケースもあります。
今回のケースでは、お父様の相続手続きの期限前にお母様が亡くなったため、成年後見人を立てる必要はありませんでしたが、もし期限が迫っていた場合には成年後見人の選任を検討する必要がありました。
また、遺言書を作成し、生前に遺産を誰にどのように分けるかを決めておくことも、認知症の相続人がいる場合に有効です。
自分が亡くなった後、相続の負担を少しでも減らし、残された相続人に苦労をかけさせないためにも、早めに遺言書を作成しておくことをお勧めします。
無料相談のご案内
ぐんま相続センターでは、認知症の相続人がいる場合の裁判所への成年後見人選任申立や後見人への就任など、幅広く相続手続きに対応しております。
また、不動産の名義変更に加えて、預貯金の解約など相続手続きを一括でサポートしています。
「相続手続き総合サポート」では、司法書士が遺産管理人(遺産整理業務受任者)として相続人様の窓口となり、煩雑な遺産整理業務を全て引き受けます。
また、当事務所では相続手続きに精通した専門家が対応するため、相続発生後の問題解決だけでなく、ご相談者さまの将来を見据えた遺言書の作成までサポートいたします。
ぐんま相続センターでは無料相談を行っております。相続に関するお悩みがある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
予約受付専用ダイヤルは(0120-096-774)
になります。お気軽にご相談ください。
当事務所が相続で選ばれる理由
この記事を担当した司法書士
司法書士法人リーガル・パートナー
代表司法書士
小和田 大輔
- 保有資格
司法書士、行政書士、宅地建物取引主任者
群馬司法書士会 第475号
簡裁訴訟代理認定番号 第307038号- 専門分野
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不動産登記全般、相続全般
- 経歴
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群馬司法書士会所属。平成10年に横浜国立大学卒業後、大手ハウスメーカーに入社。同年に宅地建物取引主任者試験に合格。平成13年に退社後、平成15年に司法書士試験と行政書士試験に合格。平成16年に合同司法書士リーガル・パートナーを開業。同年に簡易訴訟代理認定を取得。平成17年に群馬県初の司法書士法人である、司法書士法人リーガル・パートナー開業。現在は、群馬県の太田市を中心に、桐生市、高崎市に事務所がある。群馬県の相続の専門家として、群馬県内の相続の相談に対応している。