【司法書士監修】法定相続情報一覧図とは?メリット・必要書類・手続きを徹底解説!相続登記義務化への備えも万全に

相続が発生した際、多くの方が直面するのが「膨大な戸籍謄本の収集」と「各窓口への提出」という高いハードルです。
不動産の名義変更(相続登記)、銀行口座の解約、生命保険の請求など、手続きの数だけ戸籍の束を用意したり、原本の還付を待ったりするのは、心身ともに大きな負担となります。
こうした煩雑な相続手続きを合理化するために運用されているのが「法定相続情報証明制度」です。
本記事では、司法書士の視点から「法定相続情報一覧図」の概要、具体的な利便性、そして手続きの難所について詳しく解説します。
目次
法定相続情報一覧図とは?制度の基本概要
「法定相続情報一覧図」とは、亡くなった方(被相続人)の相続関係を法務局の登記官が確認し、その内容を公的に証明する書類です。
これまで相続手続きを行う際は、亡くなった方の「出生から死亡までの連続した戸籍謄本」の一式を、銀行や法務局などの各窓口へその都度提出する必要がありました。
しかし、この制度を利用して「法定相続情報一覧図」の写しを取得すれば、この1枚の書面が戸籍謄本一式に代わる証明書として機能します。
制度が創設された背景
2024年4月から施行された「相続登記の義務化」に伴い、相続手続きの遅延を防ぎ、円滑な名義変更を促進することが喫緊の課題となっています。
法務局が相続関係をあらかじめ認証しておくことで、各機関での確認作業をスピードアップさせ、所有者不明土地問題の解消へ繋げる狙いがあります。
【実務エピソード】戸籍謄本の束を持ち歩く負担とリスク

相続手続きの実務において、法定相続情報一覧図がなぜ推奨されるのか。それは、従来の「戸籍一式の使い回し」には、目に見えない多くのリスクとストレスが伴うからです。
銀行窓口での実体験に基づく具体例
ある相続人の方が、亡くなったお父様の預金解約のために、3つの銀行を回るケースを想定してみましょう。
戸籍謄本は、亡くなった方の出生まで遡ると、転籍や改製(法律改正による書き換え)により、5通〜10通以上に及ぶことが珍しくありません。これらを厚い封筒に入れて持ち歩くことになります。
窓口での待ち時間: 銀行員は、提出された大量の戸籍を1枚ずつ読み解き、相続関係に間違いがないか、他に相続人がいないかを手作業で確認します。これだけで1時間以上待たされることも少なくありません。
原本還付のタイムロス: 戸籍は他の手続きでも使うため「原本還付(コピーを取って原本を返してもらう)」を依頼しますが、この作業にも時間がかかります。
紛失と毀損のリスク: 何度も出し入れを繰り返すうちに、古い戸籍が破れたり、1枚だけ紛失してしまったりするリスクがあります。もし紛失すれば、再度役所へ取りに行かなければなりません。
法定相続情報一覧図があれば、窓口での確認作業は「1枚の図」を見るだけで完結します。
確認時間の短縮はもちろん、大切な戸籍原本を何度も持ち歩く必要がなくなることは、精神的な安心感にも繋がります。
法定相続情報一覧図を作成する主なメリット
① 複数の手続きを同時並行で進められる
これが最大の利便性です。戸籍謄本の束が1セットしかない場合、A銀行の手続きが終わるまでB銀行の手続きに行けません。
しかし、法定相続情報一覧図の写しは必要な枚数を発行してもらえるため、法務局、銀行、証券会社、税務署などへ同時に提出し、手続きを並行して進めることが可能です。
② 書類不備による差し戻しを防ぐ
法務局の登記官という「登記のプロ」が内容を確認済みであるため、提出先の金融機関などで「この戸籍が足りない」「この記載内容では不十分」といった指摘を受けるリスクが激減します。
銀行によってはこれ以外の書類が必要だったり、ここにある書類が必要なかったりする場合もあります。
③ 相続登記義務化へのスムーズな対応
2024年4月より、不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記をすることが義務付けられました。
法定相続情報一覧図をあらかじめ作成しておくことで、不動産の名義変更手続きがスムーズになり、過料(罰金)のリスクを回避する一助となります。
【専門的視点】「数次相続」における作成の難易度

相続が1代で終わらず、複数の相続が重なっている状態を「数次相続」と呼びます。
例えば、「父が亡くなった後、遺産分割協議を行う前に母も亡くなってしまった」というケースです。
このような状況では、法定相続情報一覧図の作成難易度が飛躍的に高まります。
なぜ数次相続は難しいのか?
家系図(一覧図)の複雑化: 誰が誰の相続人であり、その権利を誰が引き継いだのかを、正確な書式で図式化しなければなりません。法務局が定める形式から少しでも逸脱すると、受理されません。
戸籍の収集範囲の拡大: 父と母、双方の出生から死亡までの戸籍に加え、場合によってはさらに上の世代や兄弟姉妹の戸籍まで必要になることがあります。
実務的な注意点: 数次相続の場合、1枚の一覧図にまとめるのか、あるいは代ごとに分けて作成するのか、提出先の要件に合わせて判断する必要があります。
一般の方がご自身で作成しようとして、法務局の窓口で「この図では相続関係が正確に表現されていない」と何度も補正(修正)を指示され、最終的に断念して司法書士へ相談に来られるケースは非常に多いのが実情です。
手続きの流れと必要書類
手続きを適切に進めるためには、正確な書類収集と作成が不可欠です。
必要書類の準備
被相続人の戸籍謄本等: 出生から死亡までの全ての連続した戸籍。
被相続人の住民票の除票: 最後の住所を確認するため。
相続人の戸籍謄本: 現在のもの。
申出人の本人確認書類: 運転免許証の写しなど。
法定相続情報一覧図の作成と申し出
収集した戸籍に基づき、法務局が指定する様式で「一覧図」を作成します。
その後、管轄の法務局へ「申出書」と共に提出します。内容に不備がなければ、後日、認証文付きの写しが交付されます。
なぜ、多くの方が最初の段階で司法書士を訪ねるのか

「法定相続情報一覧図」の作成を含め、相続の手続きを司法書士に相談することは、単に事務作業を外注することではありません。
実は、多くの方が相談に来られる背景には、「目に見えない手続きの重圧」があります。
慣れない「戸籍の読み解き」という心理的負担
相続の手続きで最初に行う「戸籍の収集」は、想像以上に根気のいる作業です。
亡くなった方の人生を遡り、明治・大正期の達筆な手書き戸籍を一行ずつ読み解いていく作業は、専門家でも神経を使います。
ご自身で進めようとして、「これ以上は読み取れない」「役所で何が足りないと言われているのか分からない」と、手続きが止まってしまうケースは少なくありません。
司法書士は、これら解読の難しい戸籍を正確に整理し、法務局が求める形式へと整えます。「正解が分からないまま進む不安」を解消することが、私たちが提供できる一番の価値かもしれません。
予期せぬ「家族の歴史」への対応
手続きを進める中で、初めて知る家族の事実に直面することもあります。
例えば、数代前の相続が未了のまま放置されていたり(数次相続)、遠方に面識のない相続人がいることが判明したりする場合です。
こうした複雑な状況に直面したとき、専門的な視点から「次に何をすべきか」を即座に判断できる存在がいれば、混乱を最小限に抑えることができます。
私たちは、単に図面を作るだけでなく、その先にある遺産分割協議や登記までを見据えた、トータルな視点でアドバイスを差し上げます。
日常の時間を守るために
相続の手続きは、仕事や家事、育児といった「日常」の合間に行わなければなりません。
平日の昼間に役所や法務局へ何度も足を運び、不備があればまた修正……という繰り返しは、心身ともに大きな疲弊を招きます。
「書類のことはプロに任せている」という安心感があるだけで、ご自身は大切なご家族との時間や、日常の生活に集中できるようになります。
私たちは、あなたの貴重な時間を守るためのパートナーでありたいと考えています。
まとめ:一歩ずつ、確実に進めるために
「法定相続情報一覧図」は、これからの相続手続きをスムーズに進めるための「道しるべ」のような存在です。この制度をうまく活用することで、各機関での手続きは格段に楽になります。
ただ、その「最初の一歩」である戸籍の整理や図面の作成で、あなたが疲れてしまう必要はありません。
「どこから手をつければいいのか、頭の中を整理したい」
「古い戸籍が出てきて、内容がよく分からない」
「平日は忙しくて、役所とのやり取りまで手が回らない」
そんなときは、どうぞお気軽に私たちを頼ってください。
まずは、現在のご状況をお聞かせください
相続は、どのご家庭にも一度は訪れる大切な節目です。
当事務所では、初めて相続に直面された方が、少しでも心軽く手続きを進められるよう、無料相談を通じてサポートを行っています。
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この記事の執筆者
- 司法書士法人リーガル・パートナー 代表司法書士 小和田 大輔
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保有資格 司法書士、行政書士、宅地建物取引主任者
群馬司法書士会 第475号
簡裁訴訟代理認定番号 第307038号専門分野 不動産登記全般、相続全般 経歴 群馬司法書士会所属。平成10年に横浜国立大学卒業後、大手ハウスメーカーに入社。同年に宅地建物取引主任者試験に合格。平成13年に退社後、平成15年に司法書士試験と行政書士試験に合格。平成16年に合同司法書士リーガル・パートナーを開業。同年に簡易訴訟代理認定を取得。平成17年に群馬県初の司法書士法人である、司法書士法人リーガル・パートナー開業。現在は、群馬県の太田市を中心に、桐生市、高崎市に事務所がある。群馬県の相続の専門家として、群馬県内の相続の相談に対応している。
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